2014年度 入学式 : 2014 / 4 / 10 (木)

2014年度 入学式が挙行されました。

◆入学式次第

  1. 開式の辞
  2. 聖書の朗読
  3. 入学許可
  4. 入学宣誓
  5. 校長式辞
  6. 来賓祝辞
  7. 在校生代表歓迎の辞
  8. 聖歌斉唱
  9. 校歌斉唱
  10. 閉式の辞

聖 書 (マタイ 第7章7~12)

 求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。あなたがたのだれが、パンを欲しがる自分の子供に、石を与えるだろうか。魚を欲しがるのに、蛇を与えるだろうか。このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない。だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である。

 

  

 


◆式辞

 今年の冬、丹後では殆ど積雪で悩まされることはありませんでした。しかし、新聞やTVを通して、関東地方の、また太平洋側の豪雪とその被害の様子、地球をとりまく大気圏と気流の動きの変化が見られ、地球温暖化を私たちも体感するようになったんだと認識をあらたにしました。

 しかし、三月の末、春の暖かい光をあびて、校舎をとりまく花々、桜や雪やなぎが一斉に咲き、小鳥がさえずり、その自然の営みに、ただ深い感謝の念を抱きました。

 さて、本日62名の新入生を迎え、入学式を挙行できますこと、本当に感謝です。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。新しい学校生活の1ページが開かれることにあらためて、喜びと身が引きしまる思いです。私たち教職員一同、暁星のキャッチフレーズ「一人一人と向き合う教育」の精神を心にとめて、みなさんと共にスタートしたいと思っています。そしてこの出会いを通して、みなさんの生命が育まれ、豊かな実を結ぶようにと祈ります。

 さて、この学校の創立者ルイ・ルラーブ神父は、明治18年(1885年)自分の人生のすべてを捧げて、キリストの愛を伝えようと、フランスから日本に来られたのは28歳でした。当時丹後の地でたった一人外国人として、この地の気候風土、食べ物、洋服、生活習慣、考え方そのまったく違う環境の中で生活されることだけでも、どれほどの苦労があったのだろうかと思います。その神父は、50歳を過ぎてから、この地に学校を創立する情熱をもって、それを実現されたことは、この地の人々に対する並々ならぬ愛と、人間の力を超える神の計らいと多くの人の支援があったと感じずにはいられません。 今日みなさんは、いよいよこの学び舎での新しい出会いと体験が始まります。そしてその主人公は、君達ひとりひとりです。みなさんが三年後にここを巣立っていくとき、よかった-と思えるようになるのには、君達の前向きな姿勢とその成長を助ける先生と保護者の皆さんの協力がいるのです。今日は、3つのことを伝えたいと思います。

(一つ目)

 先ほど朗読された聖書の箇所は、皆さんの中学校の卒業式にメッセージとして送らせていただきました。

求めなさい そうすれば与えられる

探しなさい そうすれば見つかる

たたきなさい そうすれば開かれる

 大切なこと、それは求めること、知りたい、わかりたいと望むこと。その為にはまず一歩歩み出すことです。山に登るとき、山の上に立てば、見晴らしがよくて、美しい景色を見ることができるだろうと想像できますが、その希望をかなえるには、まず一歩そしてまた一歩と歩くことですね。狭い道であったり、石ころがいっぱいあったり、急な坂であったり、およそ思っていた景色は見えないかもしれませんが、あるところまで行くと、視界が広がり、美しい景色が広がっていくのです。360度のパノラマのような景色は何度か見たことがありますが、本当にすばらしかったことを思い出します。

(二つ目)

 信頼する心、私達が本当に成長するときに大切なことは、信頼するということです。確かに日々のニュースは、警戒しなければならないような悲惨な出来事が続き、知らない間に私達は、人間関係にある距離を置き、狭くなってきているのを感じます。広がらない、守ることばかりが優先されていると思うのです。従って、自分にとって居心地のいい場所に身を置くことだけを考えてしまいます。この学校の創立者の話に戻りますが、明治の時代、外国の田舎で、誰一人知る人もいない場所で、自分の人生を送られました。宮津市役所のすぐそばに今年118年目を迎えるカトリック教会が建っています。ある時神父が一人祈りを捧げられている時、「神父さん、この教会がいっぱいになるのはいつですか?」と皮肉な質問を受けられた時、「300年待ちなさい」と答えられたと本に書かれています。神父は、自分が生きている時に、成果を求められたのではなく、神に信頼して、自分の果たすべき使命を黙々と信頼のうちに生きられました。それは祈りと人々への奉仕の日々でした。そして9000人を超える卒業生を世に送り出し、北近畿で唯一のキリスト教の精神を伝える学校として、今も息づいているのです。私たちは、すぐ結果を求めますが、大事なのは日々の積み重ねなのです。この学校は、地に根を張ったしっかりした人間教育を目指し、また心豊かで暖かい人間を育てたいと願っています。この学校で真の出会いをして下さい。私達は君達の能力を引き出し、希望する進路に向かって、きめ細かなかかわりを持ちたいと思っています。

(三つ目)

 新生京都暁星は男女共学になり、この海沿いの獅子崎の地に建てられて、11年が過ぎました。この11年の社会の変化。とりわけ情報の世界のめざましい発展には目を見はるものがあります。かつて創立記念日にお招きした講師の神父様が、「携帯をもったサル」というお話をしてくださったことを折りにふれて思い出します。駅のプラットホームですわりこんで、携帯を使っている高校生たちをそのように例えられたのです。ひと時も携帯やスマホから離れられない。まわりに人がいっぱいいても、言葉をかけ話さない、ゲームから卒業できない。大変な現実です。ゆっくり物事を考えたり、身体を動かし、汗を流すことを忘れはじめているのではないでしょうか?

 この学校は、君達にたくさんの体験やチャンスを与えます。どうぞチャレンジして下さい。そして今まで気づかなかったことに気づき、知らなかったことを知って下さい。自然豊かなこの地で、自然から、また人との交わりの中で、たくさんの体験をして下さい。この学校でのチャンスを、この学校でのさまざまな学びや体験へのチャレンジを通して、みんながチェンジしていくことを希望します。

 最後になりましたが、この喜びの日に御臨席賜りましたご来賓の皆様に高いところからではありますが、御礼申し上げます。年度始めの何かとお忙しい中、本校の入学式の時をご一緒いただき、感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 保護者の皆様に一言ご挨拶申し上げます。お子様のご入学おめでとうございます。

 式辞の中ですでにお話しさせていただきましたが、本校は各教科の授業を通して知識を伝えていくことはもちろんですが、生徒たちの心を育てることを大事にしています。生きていく上で、人間として大切なこと、物事を判断し選びとる力と勇気をすべての教育活動を通して、伝え続けたいと考えています。そのために保護者の皆様の御理解とご協力がなければ育てることはできません。親・子供・教師が共に育つことを目指したいと願っています。なにとぞよろしくお願いいたします。

 これをもちまして、2014年度入学式の式辞といたします。 

2014年4月9日
 京都暁星高等学校長  玉手 健裕


◆宣誓

 柔らかな風と暖かな日差しに、待ちに待った春の訪れを感じさせるこの良き日、私たち62名は京都暁星高等学校の入学式を迎えることができました。本日はこのような盛大な式を挙行いただき、ご来賓の方々、先生方、先輩の皆さんに心から感謝いたします。

 私が京都暁星高校で学びたいと思ったきっかけは、学校説明会や行事を見学させていただく中で、他の高校とは違う暖かさを、感じたからでした。この学校なら、勉強だけでなく自分の心が求めている何かを見つけられるのではないか、もっと自分を成長させることができるのではないかと思えたからです。高校生として勉強ができる環境があるということはもちろん大切です。しかしこれからは、家族や先生、他にも多くの方々に支えてもらっていた今までの自分から、自分の人生を自力で選択し切り開いていくための心の支えとなるものも培っていきたいと思うのです。

 緑に囲まれよく手入れされた敷地に、日々磨き抜かれたぬくもりのある木造校舎、先生と生徒にあふれるアットホームな雰囲気。祈りと安らぎを感じるここ京都暁星高校は、入学式の今日、私たちにとってさらに魅力あるものとなりました。

 自分のためではなく他の人のために歩くウォーカソン、一日も早い復興を願い行う東北支援ボランティア。京都暁星高校には、思いやりの心を育てるための活動が多くあります。人を大切にすることについて学び、自分自身を見つめ直すことで、今までの自分よりステップアップしたいと思っています。また、ニュージーランドでの語学研修やフィリピンワークキャンプなどを通して、英語を話す力だけではなく、日本を外側から見てみることで、自己中心的な視野の狭い自分から、物事をもっと広い視野で捉えることができる自分になりたいと思っています。これから始まる高校生活は、楽しいことばかりではなく、苦しいこともたくさんあるでしょう。先生方、先輩の皆さん、私たちは多くのことが初めてで、これからいろいろなことでお世話になると思いますが、どうかご指導をお願いします。そして目の前にチャンスが訪れた時にしっかりとつかみ取れるようにするためにも、何事にもあきらめないで粘り強く挑戦していきたいと思っています。また、どんな時でも自分は親、仲間、先生、他にも多くの方々に支えてもらっているということに対する感謝の気持ちを忘れないようにしていきたいと思います。

 自分のしたいことばかりではなく、誰かの為に何ができるのかを考える時間が与えられることに感謝します。今日ここに導かれ、めぐり合えた仲間とともに、支えあい助けあい、高校生らしく有意義な3年間を過ごす努力をすることを個々に誓います。

2014年4月9日
 新入生代表


◆歓迎の辞

 冬の間眠っていた山々も青さを取り戻し、校舎にも白い雪柳の花びらが舞う今日の良き日、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。今日から新しく僕たちの仲間となった皆さんに、在校生を代表し、お祝いの言葉を申し上げます。

 今、皆さんはどんな気持ちで入学式を迎えておられるのでしょうか。恐らく希望や期待、不安など、たくさんの気持ちでいっぱいでしょう。2年前、僕たちもそうして暁星高校に入学したことを懐かしく思っています。これから始まる新しい生活が楽しみだったのと同時に、友達と仲良くできるかや、高校の勉強についていけるかなど、たくさんの不安もありました。

 さて、皆さんは今日から暁星高校の一員となります。新入生の皆さんは、先輩や先生方と、文化祭や体育祭、ウォーカソンや学校クリスマスなどの行事、日々の掃除や委員会活動など、たくさんの事を一つひとつ体験し、経験を積んでいきます。そして、その第一歩は11日から始まるオリエンテーション合宿です。これから3年間を共にする仲間との出会いです。恐らく、3年間の中には辛い事や悩む事、楽しい事などたくさんの事があると思います。どんな時でも、いつも寄り添ってくれる仲間を大切にして下さい。僕も、今までに全く経験のない生徒会への立候補を決意し、今こうして生徒会活動をすることができているのも、大切な友達や仲間の応援や支えがあるからこそです。ですから皆さんにも、かけがえのないこの仲間を大切にして、お互い支え合って、これから生活していってほしいと思っています。

 また、暁星で学ぶのは勉強だけではありません。僕はここで、「他人のために自分を差し出す精神」を学んでいます。先程言った生徒会活動も、全校生徒が気持ちよく学習し、過ごしやすい学校にするために、自分を差し出し、尽くしたいと思っています。

 そして、暁星高校は、変わりたいと思えば、チャンスやきっかけを与えてくれます。そのチャンスを活かし、様々な人と関わり、体験することで、視野が広がり、新しい気付きを増やしていけることを願っています。

 今日から始まる学校生活は、分からないことの連続だと思います。そんな時は、一人で抱え込まないで、先輩や先生に相談して下さい。きっと丁寧に優しく話を聞いてくれます。

 皆さんはスタートラインに立っています。無限に広がる可能性を信じ、これからの3年間を一歩一歩大切に歩んで行って下さい。

 最後になりましたが、私たちは今日、皆さんに出逢えたことを本当に嬉しく思い、この出逢いに心から感謝いたします。今年で107年を迎える京都暁星高校を一緒に作っていきましょう。

2014年4月9日
 在校生代表

閲覧(4906)