校長講話 抄録 : 2017 / 4 / 24 (月)

 毎年この時期、学校では健康診断や体力測定が行われますが、去年の体重や身長とくらべてみると、自分がどれくらい成長したかよくわかります。

 元気で丈夫なからだをつくるためには、好き嫌いをしないで、栄養のある食事と充分な睡眠をとることが大切です。私たちがいただく毎日の食べ物は私たちが勉強したり、運動したり、働いたりするためのエネルギーのもととなり、筋肉や骨を丈夫にします。そして風邪をひいたり、病気になったりしないように、からだの調子を整える役目があるのです。でもこうして健康な体をつくるのは何のためでしょう。

 みなさんは、宮沢賢治という人を知っていますか。私は以前一人で岩手県の釜石へボランティアに行った時、乗り継ぎの列車を待っている時間を利用して、宮沢賢治資料館へ行ってきました。彼は、岩手県の人で米や野菜をつくる農家の仕事をしていました。賢治はどんな冬の寒さや夏の暑さにも負けない丈夫なからだをつくろうと心がけていました。そして自分の元気なからだを使って、人のためになることをしようとしました。たとえば病気をして寝ている子がいたら、その子のところへ行って看病したり、世話をしました。秋の稲刈りのころ、とても疲れたお母さんがいたら、その田んぼに行って仕事を手伝ってあげました。けんかや争いをしている人がいたら、行ってお互いに仲良くするようにとさとしました。病気などで死にかけている人がいたら、そばに行って死ぬことを恐れなくてもよいと、安心させてあげました。賢治は、仏さまの教えを信じていましたが、きっと目に見えない神さまの力を知り、感じていたのだろうと思います。宮沢賢治は、こうやっていつもまわりの人たちのために、自分の健康なからだを使ったのです。その心を有名な「雨にも負けず」という詩に書きました。

 食べ物は丈夫なからだをつくります。でも宮沢賢治が持とうとしたあたたかい心、人を大切にする心、勇気ある強い心を私たちの内に養うためには、どうしたらいいでしょうか?

 こういうことをしっかり考えて、実践していくのも、暁星が大切にしたいことの一つです。自分だけよければいいといった独りよがりの考えにならないように・・・

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