校長挨拶

 京都暁星高校はキリスト教の価値観(人を大切にする)を教育実践のベースとして、一人ひとりの知力・精神力を伸ばすことに誠意を持って取り組んでいます。人と人との関係が希薄になり、合理性や物質至上的な考えが優先する現代社会の傾向の中で、本校は人の存在が能力によってはかられ、また傷つくことを恐れ自分を出すことができない、人間関係が苦手で意欲や自信を失いがちな若い世代の傾向を危惧し、安心して学べる場を提供することが大事だと思っています。

 こういう時代だからこそ、小規模におけるぬくもりのある教育の場、手作りの教育の必要性を実感します。本校は少人数教育を基盤としています。だから、すべての教員がすべての生徒を知っています。担任だけではありません。様々な角度から様々な教員の目で生徒一人ひとりを見守っています。教育とは生徒一人ひとりの個性を引きだしのばすことにあります。先生と生徒との距離が非常に近い暁星高校はアットホームな雰囲気です。これが一人ひとりの個性を発見し、育む土壌となり、一人ひとりに合った指導につながっていきます。本校ではすべての生徒にとって居心地がよい場所でありたいし、どの生徒にとっても自分の存在が認められ、一人ひとりが活躍できる可能性がいっぱい開かれている学校でありたいのです。環境が人を育て、落ち着いた雰囲気を大切にしている学び舎です。

学校長  玉 手 健 裕